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弁護士の小窓

B型肝炎訴訟(岩城)

■B型肝炎とは

 B型肝炎は、「B型肝炎ウイルス」を原因とするウイルス性肝疾患の
 ことを言います。
 ウイルス性肝炎は、ウイルスが肝臓に宿ることによって肝臓が
 炎症を起こしてしまう肝疾患のことで、日本では、
 肝疾患の約9割がウイルスが原因です。
 ウイルスにはいくつかのタイプがありますが、
 日本ではA型、B型、C型がほとんどです。
 私の所属する「全国B型肝炎訴訟名古屋弁護団」では、
 このウイルス性肝疾患のうち、
 B型肝炎ウイルスを原因とする患者さんの個別救済と、
 全てのウイルス性肝炎患者に対する医療費の助成等を求めて活動しています。

■肝臓の機能

 肝臓は、人体の臓器の中で最大の臓器で、
 「化学工場」に例えられます。
 代謝、解毒、貯蔵など、非常に重要な役割を担っており、
 その機能は数百あると言われています。
 また、再生能力が高いため、肝臓の一部が損傷しても元に戻ります。
 したがって、元に戻れないくらい損傷するまで、自覚症状なく
 病状が進行してしまいます。
 これが、肝臓が「沈黙の臓器」と呼ばれる所以です。

■B型肝炎の病態

 B型肝炎ウイルスは、血液感染や性行為による感染が知られていますが、
 成人後に感染しても、多くは一過性の感染(急性肝炎)で済む場合が多く、
 きちんと医療機関を受診すれば治癒します。
 しかし、幼少期に何らかの形でB型肝炎ウイルスに感染した場合は、
 免疫機能が未熟なため、身体がウイルスを駆逐できず、肝臓内にウイルスが
 常駐する状態(「持続感染」と言います)になります。
 B型肝炎ウイルスに持続感染した人の約90%は、病状が進行することなく
 そのまま生活できますが(無症候性キャリア)、
 残りの人は慢性肝炎を発症し(B型慢性肝炎)、慢性肝炎を治療せずに
 放っておくと、肝硬変、肝臓がんへと病態が進行します。
 重度の肝硬変や肝臓がんは、死亡する危険の高い非常に恐ろしい病気です。
 B型肝炎の厄介な点は、肝硬変や肝臓がんになるまで
 (=その程度に肝臓が損傷するまで)
 自覚症状が現れない人もいるところです。


■B型肝炎の患者数

 日本のB型肝炎の患者さんは、140万人ほどいる(およそ100人に1人)と
 推計されています。そのうち、40万人ほど(およそ300人に1人)が
 集団予防接種により感染したと推計されています。

■どうして国が責任を負うのか

 予防接種によってB型肝炎に罹患したと証明できる方は、
 訴訟を提起することによって、
 個別救済(和解金の受領)を求めることができます。
 どうして国が個人の病気についてお金を支払うのでしょうか。
 それは、
 (1)国が強制的に集団予防接種を受けさせていたこと、
 (2)集団予防接種の方法が世界的な水準とは異なりずさんなものであったこと、
 (3)集団予防接種によってB型肝炎に持続感染してしまうこと、
 これらの理由があるからです。

■(1)国が強制的に集団予防接種を受けさせていたこと

 昭和23年に予防接種法が施行され、
 国民は集団予防接種を受けなければならなくなりました。
 この集団予防接種は、ジフテリア、百日咳、日本脳炎などの病気の予防接種で、
 多くは幼少期(生後〜小学生)に受けるものです。
 これらの集団予防接種は、予防医学の観点からは非常に有効なもので、
 集団予防接種そのものが悪いわけではありません。
 私たちが健康なのは、これらの予防接種を受けたおかげ
 とも言えるかもしれません。

■(2)集団予防接種の方法がずさんだったこと

 しかしながら、国が行っていた集団予防接種の方法は、
 当時の世界的な水準と比べてずさんなものでした。
 昭和23年当時、集団予防接種を行う際に注射針や注射筒を連続使用すると、
 B型肝炎ウイルスなど血液感染する病気が伝染ってしまうことが
 既に知られていました。
 イギリスやドイツなどでは戦後まもなく感染防止のため
 注射器の滅菌に関するガイドラインが存在していましたし、
 昭和28年にはWHOがウイルス性肝炎感染予防のために、
 注射針・注射筒の連続使用をやめるよう勧告しています。
 それにもかかわらず、わが国では、
 昭和40年代半ばまで針の連続使用の割合が30%を超え、
 「煩雑だ」との認識から注射筒の取り換えを行わず、
 国は危険性を認識しながら漫然と放置したのです。

■(3)集団予防接種によってB型肝炎に持続感染してしまうこと

 B型肝炎ウイルスの感染力が強いときには、数万倍に薄めた血液が
 体内に入っただけでも感染すると言われています。
 また、B型肝炎ウイルスは、
 幼少期(0〜7歳)に感染してしまうと、
 免疫機能が不十分なため、身体がB型肝炎ウイルスを駆逐できず、
 その肝臓にウイルスが住みついてしまいます。
 したがって、幼少期に集団予防接種を受け、注射針や注射筒を使い回すと、
 針に付着した僅かな血液や筒の中に入ってしまった僅かな血液
 (注射針を抜く際にほんの僅かですが注射筒に血液が逆流します)によって、
 B型肝炎ウイルスに感染してしまう危険があるのです。

■誰もが感染している危険があります

 国のずさんな予防接種管理は昭和63年まで続きました。
 したがって、昭和63年までに生まれた方は、
 ほとんど全ての方が予防接種を受けている関係上、
 B型肝炎ウイルスに感染している可能性があります。
 そして、B型肝炎に感染していても、多くの場合は自覚症状がありません。
 仮に感染していた場合、
 自覚症状がなくても肝硬変や肝臓がんなどの重篤な病態に
 進行する危険があるので、
 自分が感染しているかどうかを知っておく必要があります。
 病院で血液検査をした際や献血の際には、
 B型肝炎ウイルスに感染しているかどうかの検査も必ず行われますが、
 そのような機会がなかった方は、一度血液検査を受けることをお勧めします。
 保健所などで無料で受けることができます。

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